ハイドロカルチャーで育てる観葉植物の葉が枯れる原因『水不足』と『根腐れ』の見分け方と対処法

この記事では、ハイドロカルチャーで育てる観葉植物の葉が黄色く枯れてきたときの原因が、『水不足』によるものか『根腐れ』によるものかの判断基準を紹介します。

葉が黄色や茶色に変色して萎れた状態になる葉の枯れ。原因がわからず対処方法に困ったことはありませんか?

植物が調子をくずしたとき、最初に症状が現れるところは葉です。室内で育てるハイドロカルチャーで、葉が枯れる原因は大きく分けて2つあります。『水不足』による枯れと、水のあたえ過ぎによる『根腐れ』です。

『水不足』と『根腐れ』は、葉の枯れ方を見るだけで判断することができます。

目次

水不足と根腐れの判断方法

『水不足』と『根腐れ』による葉の枯れ方には、それぞれ特徴があります。

水不足・・・葉先や枝先など先端から枯れる。

根腐れ・・・葉の根元など植物本体のみきに近い側から枯れる。

水不足の症状

植物は通常、根から水を吸い上げ、葉の裏側から蒸散じょうさんさせています。

水不足になると水分の蒸発を最小限に抑えるため、葉を落とします。若い葉ほど蒸散の動きが活発なため、水不足によって枯れる場合、枝葉の先端側の葉先から枯れ始めます。

水不足の症状

葉の枯れた部分は完全に乾燥し、手で触るとパリパリになって崩れます。また、さらに進行してくると、枝葉の先端側からしおれてきます。

根腐れの症状

根腐れは鉢内の酸素不足によって発生します。酸素が少ない状態を好む嫌気性菌けんきせいきんが繁殖することで、根を腐蝕ふしょくさせるために起こります。

根の一部が腐蝕した初期の状態では、正常な根からは水を吸いあげることができるため葉先には影響ありませんが、腐蝕した根に近い葉から黄色く変色していきます。

根腐れの症状

水不足での枯れ葉と違い、枯れたように黄色く変色した葉にまだしっとりと水分が残っているにもかかわらず、落ちてしまいます

根腐れが進行してひどくなってくると、水を吸わなくなり幹部分がブヨブヨと柔らかくなったり腐敗臭がするようになります。根が腐り水も吸えなくなっているので、水不足の症状も合わせて出始めます。

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ここまで来ると手遅れの可能性が高かく、対処法としては植替えしかありません。(それでも回復は望み薄です)

対処法

『水不足』『根腐れ』それぞれの対象方法を紹介します。

水不足の対処法

水不足の場合は、すぐに水を与えて日陰で休ませてあげます

水不足で弱っているとつい多めに水を与えたほうが良いように思うかもしれませんが、水を与える量は適量以下にしてください。水不足で弱っている状態のときに大量に与えてしまうと、吸収しきれずに根腐れを起こしてしまいます。

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日当たりの良い場所では光合成を行うため、日陰で休ませてあげることも効果的です。

根腐れの対処法

根腐れは早期発見して、初期段階のうちに対処が必要です。

根腐れの対処法

根腐れの初期症状を発見したら

  • 容器内に水が残っている場合は水を捨てる。
  • 水やりを一旦止める。
  • 容器内の水が完全に乾いてから2〜3日は水をあたえずにおいておく。
  • 2〜3日経過後、適量以下の量で水やりを開始。

鉢内の水を完全に乾燥させることで酸素を鉢内に取り込み嫌気性菌を駆除します。嫌気性菌がいなくなると腐敗の進行が止まるので、水をあたえ新しく根を成長させるイメージです。

使っている用土の種類によって乾燥する時間は変わりますが、用土に染み込んでいる水分が完全に乾くまで水やりを控えます。

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根腐れが進行して回復しない場合は、植え替えをしてしまうのが最も効果的です。
根腐れ時の植え替え方法

  • 鉢から出し、できる限り用土を落とす。
  • 腐敗した根を切り落として整理する。
  • 新しい用土で植え付ける。

植え替えは植物にとって手術のようなもの。大きな負担になります。特に根腐れを起こして弱っているときには、負担も大きくなります。乾燥させても回復が見れらない場合は、早めに決断をする必要があります。

まとめ

葉先から枯れ全体が萎れたようになっていると水不足。水を与えて日陰で休ませると復活します。対処も割と簡単です。

一方、根腐れの場合は水やりを控え、数日間乾燥させる必要があります。回復しない場合は植え替えすることになります。対処にも時間がかかりますので、早期発見と対処、植え替えの決断を早め早めに行いましょう。

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