ハイドロカルチャーの日常管理!肥料のあたえ方
この記事では、観葉植物の室内専用育成方法ハイドロカルチャー(水耕栽培)の日常管理「肥料のあたえ方」について解説します。
植物の育成にとって水やりと同じくらい重要な肥料ですが、初めてのハイドロカルチャーだと「ハイドロカルチャーの肥料って土と同じ?どうしたら良いの?」と疑問に感じると思います。
ハイドロカルチャーで使う肥料は、液肥の化学肥料一択です。
ハイドロカルチャー用と銘打っていくつか発売されていますが、どれも高額です。ここでは安価に入手できる最も基本的な液肥の紹介と液肥のあたえ方、注意点について紹介します。
ハイドロカルチャーの肥料は液肥一択
植物にあたえる肥料は、有機肥料や化学肥料、固形肥料や液肥と色々ありますが、ハイドロカルチャーには液肥の化学肥料のみあたえることができます。
有機肥料は溶け出した有機物が水を汚してしまうため、直接根が水に浸かってしまうハイドロカルチャーでは根腐れを起こしてしまいます。
また、固形肥料は少しずつ溶け出し長期に渡って栄養分をあたえることはできるのですが、濃度の調整ができません。土用の濃度の肥料では、濃すぎて肥料焼けを起こしてしまいます。
ハイドロカルチャーには、濃度の調整ができて水を汚さない液肥の化学肥料のみあたえることができます。
液肥のあたえ方
液肥は植物の根が栄養分を吸収しやすくする成分も含んでいるため、固形肥料と比べても効果がすぐに現れます。とくにハイドロカルチャーのように成分が根に直接触れる場合、濃度が濃すぎる肥料は逆に植物にとって毒になります。
「ハイポネックス」は原液ですので,
あたえる植物によって希釈率を変えて使います。
ハイドロカルチャーの場合は、根が肥料焼けなどのダメージを受けないように、1000倍以上に薄めて使います。
本来は植物の種類に合わせて希釈率も変えて上げる必要があります。植え替えに弱いなど根のダメージに敏感な植物やまだ小さな株のうちは、もっと薄めて使用しましょう。
希釈率を変えるのが面倒な場合は、成長は遅くなりますが薄めに作ったものでまとめてあたえてもOKです。
あたえ方は、希釈した液肥を通常の水やりの代わりにあたえます。通常水やりであたえている水と同じ量の液肥を、水の代わりにあたえます。
液肥をあたえる間隔と時期
植物に液肥だけを毎回あたえると逆に植物を傷めてしまいます。また、液肥をあたえて良い時期というのも決まっています。
液肥をあたえる間隔
- 2週間に1回程度
- 間隔の長短で成長速度を調整可能
液肥を与える時期
- 春先から秋までの育成期(植物によって異なる)
- 冬の間は一切あたえない
液肥をあたえる間隔は、植物の種類や株の大きさにもよりますが、およそ2週間に1度を目安にあたえます。
液肥をあたえると2〜3日で目に見えて効果が現れます。新葉や枝が伸びたり花芽が出たり、一気に成長します。
液肥をあたえる時期は、春先から秋までの育成期と呼ばれる期間にだけあたえます。植物の成長が止まる冬の間は、一切あたえません。
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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時期 | 休眠期 | 育成期 | 休眠期 | |||||||||
施肥 |
観葉植物は熱帯から亜熱帯原産のものが多く、日本の冬の間は冬眠したように成長を止めます。その間に液肥をあたえてしまうと吸収しきれずに残った栄養分が腐敗して水腐れを起こし、植物を傷めてしまいます。
冬の間植物はじっと耐えている状態です。根へのダメージは、植物にとって致命傷になりかねません。
冬の液肥断ち直前までは、冬眠用の栄養を蓄えるためにしっかりとあたえてあげましょう。
冬眠明けの春先は、冬眠の間に栄養を使い切った状態です。新葉や枝、花芽を出すために栄養が必要です。寒さが終わって植物が動き出す時期を見計らって、十分な栄養をあたえる必要があります。
液肥の注意点
植物の成長には不可欠な液肥ですが、注意すべき点もあります。
早く大きく育てたいからと毎回液肥だけをあたえるのは、植物の根にとってダメージになりますので止めましょう。植物の成長には水や空気も必要です。栄養だけを大量にあたえ過ぎても害になる場合があります。
新葉や枝、花芽を出すために栄養が必要ですが、植物が最も弱っている状態でもあります。通常より薄めに希釈した液肥から徐々に慣らしてあげましょう。
「ハイポネックス」は希釈した状態で長期保存できません。短期間で使い切る様を心がけ、できればあたえるときに必要量を作るようにしましょう。
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